猫好きとして公式認定される「ねこ検定」。
愛猫との暮らしを豊かにするために挑戦したいという方もいるでしょう。
毎年行われている検定試験では、多くの愛猫家の方が受験しています。
しかしながら、ねこ検定では幅広い猫知識を問われるため、合格できるか不安な方もいるでしょう。
猫関連の資格は、初心者向けの易しい試験もありますが、プロ向けの難易度が高い試験もあるため注意が必要です。
ねこ検定の難易度はどの程度なのでしょうか。
合格率や合格ラインなどを知り、難易度を見極めたいですよね。
そこで今回の記事では、ねこ検定の難易度について解説したいと思います。
合格率や合格ライン、試験問題の難易度などを見ていきましょう。
ねこ資格に興味があるけど難しそう…と躊躇している方も、難易度がわかれば、トライしやすい資格なのか見極められるでしょう。
猫検定(ねこ検定)の難易度は?
猫好きの間で注目されている「ねこ検定」。
ねこ検定とはどんな資格なのかについては、こちらの記事「猫検定とはどんな資格?メリットデメリットを解説」をチェックしてくださいね。
初級、中級、上級に分かれているのですが、それぞれの級の難易度はどれくらいなのかが気になりますよね。
ねこ検定を受ける際には、以下のような疑問が出てくるでしょう。
初級、中級、上級の合格率や合格ラインは?
ねこ検定の検定試験はまだ7回しか実施されていません。
それにもかかわらず、2万人以上の方が受験しています。
その中で合格した方はどれくらいなのでしょうか。
難易度を知るために合格率を知りたいですよね。
また合格ラインがわかれば、どの程度難しい試験なのか判断できます。
ねこ検定の合格ラインは何点くらいなのでしょうか。
初級、中級、上級の試験内容は?
猫に関する検定試験ということがわかっていても、具体的な試験内容がわからないと難易度も見極められません。
初級、中級、上級の試験内容はどのようなもので、難易度はどのくらいでしょうか。
出題形式や試験範囲などがわかると、自分が合格を目指せるレベルなのか判断できるでしょう。
ねこ検定の勉強を始める時には、このような難易度に関する疑問をクリアにしておきたいですね。
次の章では、ねこ検定に難易度を知るために、合格率や合格ライン、試験内容などを解説したいと思います。
猫検定(ねこ検定)の難易度を解説!合格率・合格ライン
これまで7回実施された検定試験では、2万人以上の方が受験したねこ検定。
ここからは、合格率と合格ラインをご紹介しながら、どのくらいの難易度の試験なのか考えていきたいと思います。
合格率は級によって大幅に異なる
ねこ検定は現在7回の検定試験が行われているのですが、それぞれの合格率と平均点を公表しています。
以下の表にまとめましたのでご覧ください。
初級 | 中級 | 上級 | ||||
合格率 | 平均点 | 合格率 | 平均点 | 合格率 | 平均点 | |
第1回 | 97.1% | 82.1 | 95.1% | 70.4 | ― | ― |
第2回 | 90.6% | 81.3 | 50.2% | 68.6 | 24.9% | 61.6 |
第3回 | 88.6% | 80.7 | 46.6% | 67.8 | 46.2% | 65.9 |
第4回 | 81.2% | 77.5 | 53.4% | 68.1 | 43.7% | 66.1 |
第5回 | 85.0% | 80.7 | 56.6% | 67.3 | 47.5% | 65.2 |
第6回 | 82.7% | 79.3 | 53.5% | 66.6 | 43.6% | 63.8 |
第7回 | 79.0% | 78.2 | 53.9% | 70.1 | 58.5% | 70.2 |
初級、中級は誰でも受験できますが、上級を受験できるのは中級合格者のみです。
そのため第1回の検定試験では上級の試験は行われていません。
上級レベルの方も中級から受験したため、中級の合格率95.1%と高いのかもしれませんね。
第2回目の上級の合格率は24.9%と大幅に低くなっています。
しかしそれ以外の部分は、初級の合格率が8~9割程度、中級・上級は5割程度となっていますね。
最近の傾向を知るために、第5回~第7回の合格率から平均値を算出してみました。
級 | 平均合格率 |
初級 | 82.2% |
中級 | 54.6% |
上級 | 49.8% |
初級の合格率の高さを見ると、やはり初級は初心者向けの易しい内容であることがわかりますね。
通信講座を受講して取得を目指す猫資格の場合は、基本的にカリキュラム終了すれば取得できるケースが多く、合格率は9割以上になる傾向にあります。
初級はそのような猫資格と同等レベルの難易度と言えるでしょう。
しかし中級、上級になると、ねこ検定ならではの難しさがあることが伺えますね。
中級になると合格率がぐんと減るため、一気に難易度が上がることがわかります。
上級は中級と同じくらいの合格率になっていますが、誰でも受験できる中級とは違い、上級を受験できるのは中級合格者のみです。
中級レベルの実力のある方が受験しているにも関わらず5割以下の合格率であることを考えると、かなり難易度が高いと言えるでしょう。
それでは、初級、中級、上級ではどの程度の知識が求められるのでしょうか。
級 | 猫知識レベル | おすすめな人 |
初級 | 基礎知識 | 愛猫とより良い関係を築きたい人 |
中級 | より深い知識 | 愛猫だけでなく周囲にも発信したい人 |
上級 | 専門的な知識 | 猫に関わる仕事・活動を目指したい人 |
ざっくりではありますが、このようなレベルが目安になっています。
初級は愛猫との暮らしの上で必要な知識が問われるレベルなので難易度はあまり高くありません。
しかし中級になると、周りにアドバイスをしたり情報発信できる程度のレベルになってくるため難易度が上がります。
上級は仕事として猫に関わる際に求められるレベルの知識になるため、一気に難易度が上がるでしょう。
合格ラインは7割以上
次に合格基準を見てみましょう。
初級、中級、上級いずれも7割程度の正答率で合格となります。
他の猫資格の合格基準を見てみると、7~8割程度となっていることが多いため、ねこ検定の合格ラインは一般的と言えるでしょう。
ただし、各級同じ合格ラインでも前述したような合格率の違いが出るということは、中級、上級になるとぐんと難しい問題が出題されることがわかりますね。
次の章では、より具体的な試験内容をチェックして難易度を検証したいと思います。
猫検定(ねこ検定)の難易度を解説!初級・中級・上級の試験内容
ここまで、合格率や合格ラインからわかる難易度を見てきました。
ここからは、さらにねこ検定の難易度を深堀りするために、試験内容を見ていきたいと思います。
出題形式、問われる内容、試験範囲をご紹介しながら、初級、中級、上級のレベルを解説しましょう。
出題形式は4肢択一式
ねこ検定の検定試験は、会場試験(札幌・東京・名古屋・大阪・福岡)かオンライン試験となっています。
どちらの場合も、以下のような試験内容となっています。
ねこ検定 | |
出題形式 | 4肢択一式 |
問題数 | 100問 |
制限時間 | 60分 |
合格ライン | 約7割以上 |
選択問題形式なので記述式はありません。
初級は猫好きならわかる問題、テキストを読んでいれば解ける問題が多いため、選択問題であればスムーズに解けるでしょう。
1問ずつの難易度が低いので、それほど焦らずに100問解くことができるはずです。
ただし中級、上級になると選択問題でも迷う問題が増えてきます。
1問ずつ時間もかかるため、60分で100問解くためにはスピード感が求められるでしょう。
問われる知識は猫知識全般
初級、中級、上級ともに、以下のような猫に関わる知識を問われます。
- 猫の生態
- 猫の暮らし
- 猫の歴史
- 猫の文化
このように、猫に限定した試験ではありますが、生態から歴史まで幅広い分野から出題されるため、決して簡単な試験ではありません。
特に中級、上級になると専門的な問題も含まれてきます。
選択問題であっても、正式名称や数字をきちんと覚えておかないと解けないでしょう。
例えば、上級ではこのような問題が出題されます。
「飼い主は猫に愛着や絆を形成するが、その形式の鍵となる物質はどれか?」という問題に対する選択肢は以下になります。
- オキシトシン
- アドレナリン
- ドーパミン
- エストロゲン
正解は、幸せホルモンとも呼ばれる「オキシトシン」です。
きちんと単語を知っていないと難しいでしょう。
さらに中級、上級では猫に関わる法律問題も加わります。
聞き慣れない言葉も多いため、さらに難易度が上がるでしょう。
次の章では各級の具体的な試験範囲を見ていきたいと思います。
初級、中級、上級の試験範囲
初級、中級、上級ともに出題形式は同じで、猫知識全般が問われるところも同じです。
ただし、出題範囲は少し異なります。
上の級になるほど以下のように範囲が広くなります。
級 | 出題範囲 | 出題の割合 |
初級 | 「ねこ検定公式ガイドBOOK初級編」 | 100% |
中級 | 「ねこ検定公式ガイドBOOK中級・上級編」 | 70% |
「ねこの法律とお金」 | 20% | |
時事問題など | 10% | |
上級 | 「ねこ検定公式ガイドBOOK中級・上級編」 | 60% |
「ねこの法律とお金」 | 30% | |
時事問題など | 10% |
ねこ検定は、基本的に公式テキストを使って試験対策を行います。
初級の出題範囲はテキスト「ねこ検定公ガイド」なので、このテキストをしっかり読み込んでおけば良いでしょう。
中級になると、さらにテキスト「ねこの法律とお金」も出題範囲となります。
このテキスト内容は以下の6つの章で構成されています。
第1章:猫のいる日々の暮らしと法律
第2章:猫を取り巻くご近所トラブル
第3章:ペットサービス・獣医療トラブル
第4章:愛猫とのお別れと手続き
第5章:愛猫のための「お金」と制度
第6章:ねこ六法 知っておきたい法律
猫と暮らす上で必要になる法律やお金の知識がギュッと詰まっている内容です。
普段あまり触れることにない専門的な知識も求められるため、難しいと感じる部分も多いでしょう。
中級・上級ではさらに時事問題の加わるため、テキスト以外の勉強も必要になってきます。
それではこの表を参考にしながら、より詳しい内容を見ていきましょう。
初級の試験レベル
ねこ検定公式サイトによると、初級は「猫のパートナーレベル」となっています。
猫にストレスを与えずに一緒に過ごし、より良い関係を築くための知識が問われます。
試験範囲は「ねこ検定公式ガイドBOOK初級編」。
「ねこの法律とお金 増補改訂版」は含まれません。
猫の生態、暮らし、歴史、文化に関する基礎知識になるため、猫を飼っている方の場合は特に試験勉強をしなくても解ける問題が多いはずです。
猫の知識がない方でも、2週間程度集中的に試験対策をすれば、合格ラインである7割以上を目指せるでしょう。
こちらの記事「猫検定の初級練習問題や過去問情報」では、初級に特化した試験の情報をお伝えしていますので、ぜひ合わせてご覧ください。
中級の試験レベル
ねこ検定公式サイトによると、中級は「猫のスペシャリストレベル」となっています。
猫の一生に責任を持ち、お互いに幸せに過ごせる知識が問われます。
試験範囲は「ねこ検定公式ガイドBOOK初級編」と「ねこの法律とお金 増補改訂版」です。
猫に関する法律やお金の知識も必要になるため、初級よりぐんと難しくなる印象です。
初級は主に愛猫のための資格ですが、中級は周りの人に的確なアドバイスができるレベルが求められることも特徴です。
より詳しい知識、高度な知識を身に着ける必要があります。
2~3ヶ月ほどの試験対策期間は必要になるでしょう。
こちらの記事「猫検定の中級練習問題や過去問情報」では、中級に特化した試験の情報をお伝えしていますので、ぜひ合わせてご覧ください。
上級のレベル
ねこ検定公式サイトによると、上級は「猫のマスターレベル」となっています。
猫の行動や気持ちを理解して、ストレス予防や医療に関する知識も問われます。
初級、中級と同じ範囲の猫知識ではありますが、より専門的な知識を身に着けることが必要です。
愛猫のお世話だけでなく、猫に関わる仕事にも活かせるような知識も問われるため、より高度な内容になっています。
試験範囲は「ねこ検定公式ガイドBOOK初級編」と「ねこの法律とお金 増補改訂版」。
さらに時事問題も加わるため範囲が広くなります。
検定試験は選択問題ではありますが、専門用語や意味、数字などを頭に入れておかないと解けない問題が多いです。
1問1問の難易度が高く、60分で100問を解くのはかなり大変になるでしょう。
試験勉強の目安は2~3ヶ月とされていますが、万全の試験対策をするためには、もっと長い期間が必要になるかもしれませんね。
こちらの記事「猫検定の上級の合格率や練習問題・過去問情報」では、上級に特化した試験の情報をお伝えしていますので、ぜひ合わせてご覧ください。
また、各級の勉強時間については「猫検定勉強方法や勉強時間を解説」でさらに深堀していますので、ぜひチェックしてみてください。
猫検定(ねこ検定)の難易度・初級は低め中級上級は結構高い
今回はねこ検定の難易度について解説してきました。
初級、中級、上級ともに合格ラインは7割以上となっており、あまり高くはありません。
しかし合格率を見ると初級は概ね8割以上ですが、中級・上級は5割程度にとどまっており、難易度の高さが伺えます。
試験内容や試験範囲や問われる知識を見ても、中級・上級は難易度が高いことがわかります。万全の試験対策が求められるでしょう。
反対に初級はそれほど試験対策をしなくてもスムーズに解ける問題が多い傾向にあります。
はじめてねこ検定を受ける方は、まずは初級から受験して実力を試してみると良いかもしれませんね。
漠然とねこ検定に挑戦したいと思っている方も、このような難易度がわかると、取りたい級や、試験対策が見えてくるでしょう。
ねこ検定の公式サイトには、各級の例題を見ることができますので、ぜひ難易度の高さをチェックしてみてくださいね。