ペット関連の資格として人気が高い愛玩動物飼養管理士資格。
犬猫だけでなく多彩な動物について学べて、基礎から専門的な分野まで体系的に勉強できるところが魅力です。
しかし「勉強することが多くて大変そう」「試験対策は何をすればいい?」「勉強時間はどれくらい必要?」など不安や疑問がある方は多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、愛玩動物飼養管理士の勉強方法について解説したいと思います。
この資格の試験範囲は非常に広いため、ノートにまとめる学習方法よりも、とにかくテキストを読み込むのがおすすめです。
勉強時間や勉強の流れ、試験対策として効果的な方法を優先度の高い順にご紹介しましょう。
もちろん勉強方法の良し悪しは勉強する人によって異なるため、今回ご紹介する勉強方法がベストではない方もいるかもしれません。
しかし最新の検定試験などの流れを考慮するとベターな方法だと思われますので、ぜひ参考にしてみてください。
愛玩動物飼養管理士1級2級の勉強方法は?
愛玩動物の飼養管理についてのスペシャリストになることを目的とした愛玩動物飼養管理士。
検定試験で合格するためには、愛玩動物に関する様々な知識を身に付けなければなりません。
そのため、勉強方法に不安を感じている方は多いでしょう。
まずは、以下のような疑問から見ていきたいと思います。
勉強時間はどれくらいかければいい?
最近は様々なタイプのペット関連資格があり、勉強時間の目安も様々です。
2ヶ月程度勉強すれば合格できる資格もあれば、1年以上勉強するような難易度が高い資格もあります。
愛玩動物飼養管理士の場合は、どれくらいの勉強時間が標準的なのでしょうか。
「これくらいの期間勉強すれば大丈夫」という大体の目安がないと不安なもの。
特に仕事が忙しい方や、子育て中で勉強時間が割けない方の場合は、勉強時間は重要なポイントですよね。
ノート学習は必要?効率的な試験対策が知りたい
試験対策と言えば、ノートにまとめて学習する方が多いでしょう。
しかし愛玩動物飼養管理士の試験範囲に非常に広いため、重要な部分だけノートのまとめようと思っても膨大な量になってしまいます。
効率よく勉強するためには、どの教材でどんな進め方をすれば良いのでしょうか。
勉強方法を知らずにはじめてしまうと「すごく効率の悪い勉強方法で進めてしまった…」と失敗してしまうかもしれません。
愛玩動物飼養管理士を取りたいと思っても、このような勉強に対しての不安や疑問があるとなかなか勉強をスタートできないですよね。
反対にやるべき勉強方法が定まれば、はじめの一歩を踏み出せるでしょう。
次の章では、愛玩動物飼養管理士の勉強方法について詳しく解説したいと思います。
愛玩動物飼養管理士1級2級の勉強方法を徹底解説
愛玩動物飼養管理士1級2級を取得するためには、どんな勉強方法が良いのでしょうか。
まずお伝えしておきたいことは、1級と2級の違いについてです。
この資格は2つの級があり、1級を受けるためには2級を取得していることが必須。
1級のほうが当然難易度が高く、専門性が高い知識を問われる試験になります。
しかしながら、勉強方法は1級も2級も基本的に同じ流れです。
この記事では、1級2級の勉強方法という形でお伝えしたいと思います。
- 勉強時間と勉強の流れ
- おすすめ試験対策を優先度が高い順に解説
- 試験対策の注意点
こちらの3つのテーマにまとめて解説していきましょう。
勉強時間と勉強の流れ
まずは、勉強の流れと勉強時間について見ていきたいと思います。
資格取得のための勉強は「通学」「通信講座」「独学」などがありますが、この資格は「通信講座」を受講して勉強する流れになります。
この資格の認定機関である公益社団法人日本愛玩動物協会の認定講座を受講します。
通信講座の詳しい内容はここでお話すると長くなってしまうので、こちらの記事「愛玩動物飼養管理士は通信教育で勉強できる!通信講座のおすすめポイントを解説」でまとめたいと思います。
通信講座の費用やメリットなどを知りたい方はぜひチェックしてみてください。
この記事では勉強方法に焦点をあててお話していきますね。
勉強方法をご紹介する前に、大まかな勉強の流れを見ておきましょう。
- ステップ1 受講申し込み 4月
- ステップ2 テキスト学習開始(テキスト1回目) 5月
- ステップ3 スクーリングを受講(1級310分、2級370分 6月
- ステップ4 課題報告問題集を提出 7月
- ステップ5 課題報告問題集の解答を受け取る 7月
- ステップ6 最終調整(テキスト2、3回目) 8月~10月
- ステップ7 検定試験 11月
この資格は毎年2月と11月に検定試験が実施されます。
今回は11月試験を想定して日程を組んでみました。
日本愛玩動物協会が目安として設定している学習期間は「約6ヶ月~」です。
このような流れで進めると約6ヶ月の勉強時間になるでしょう。
まず公式サイトから申し込みをすると、2週間ほどで教材が届きます。
教材は、テキスト2冊、課題報告問題集、スクーリング資料、副教材です。
1ヶ月目はテキスト学習(1回目)を行い、翌月にスクーリングを受講。
2ヶ月目にスクーリングはオンラインで動画講義を受ける形になります。
3ヶ月目は課題提出、解答が送られてきたら復習をします。
残りの3ヶ月はテキスト学習(2、3回目)を中心に試験対策を強化する流れになるでしょう。
ただしこの約6ヶ月という勉強時間は協会側が設定したものになりますので、もっと時間をかけて勉強したほうが良い場合もあります。
あくまでも目安として見ていただければと思います。
おすすめ試験対策を優先度が高い順に解説
大体の流れと学習時間についておわかりいただけたと思います。
少なくても半年は自宅で勉強する流れになるということですね。
試験対策は主に「テキスト」「課題報告問題」「スクーリング」で行います。
ただし、この3つには優先順位があります。
以下の順番で進めていくと良いでしょう。
①テキスト学習
結論から申し上げますと、愛玩動物飼養管理士の試験対策のメインやテキスト学習になります。
教材の内容ついてはこちらの記事「愛玩動物飼養管理士1級2級の過去問集やテキスト教材を解説」で詳しくご紹介したいと思います。
ぜひ合わせてご覧ください。
過去の検定試験では、課題報告問題集から出題される傾向もありました。
しかし最新の2024年2月の検定試験を見ると、課題報告問題集からの出題は減り、テキストからの出題が多い印象です。
ヤマをかけて課題報告問題集やスクーリングの内容だけを抑えるのではなく、テキスト学習をしておくことが合格への近道になるでしょう。
ただしこのテスト、1冊が400~500ページほどのボリュームです。
1級も2級も2冊ずつあるため、かなりの量になるでしょう。
しかも書かれている内容も専門的なことが多いので、なかなか読み進めるのが大変かもしれません。
そこでおすすめしたいのが、以下3つの流れで進める方法です。
- 1回目:内容を理解しながら読む
- 2回目:重要だと思われる部分を重点的に読む
- 3回目:苦手分野を重点的に読む
愛玩動物飼養管理士のテキストは大量の知識が詰まっていますので、はじめからその内容を頭に入れるのは不可能なレベルです。
1回目は、まず内容を理解する程度でOKです。
「へ~、なるほど~」と思いながら興味を持って読み進めると良いですね。
その後にスクーリングと課題提出を行いましょう。
それにより出題傾向が見えてくると思います。
課題報告問題集は模擬試験になっているので、出題傾向がわかるでしょう。
たとえば、「愛護動物学」の分野は非常に多く出題されています。
2回目に読む時には、そのような出題傾向を念頭に置きながら、重要だと思われる部分を重点的に読むと良いでしょう。
メリハリをもって勉強できるので進めやすいと思います。
さらに3回目は苦手分野を重点的に読むと良いでしょう。
課題提出後、1ヶ月ほどで解答集が送られてきます。
それを参考に苦手な部分を潰していくようにテキスト学習をすると効果的です。
このような流れでテキスト学習を3回に分けて行うと、効率よく知識をインプットできるでしょう。
②課題報告問題
テキスト学習の次に力を入れたいのは課題報告問題です。
愛玩動物飼養管理士には過去問がないため、この課題報告問題が模擬試験となっています。
1級は142問、2級は140問です。
数年前の試験では、この課題報告問題から出題される傾向にありましたが、最近はテキスト全範囲から出題される傾向にあります。
そのため、課題報告問題に絞って勉強するのはおすすめしません。
この課題は以下のような目的で使うと良いでしょう。
- 本番の試験の練習
- 出題傾向を把握する
- 実力を把握する
- 苦手分野をあぶり出す
このように、出題傾向や実力をチェックするためのものとして活用するのが賢明です。
本番の試験練習にもなりますね。
この問題だけを丸暗記しておいても、得点アップに繋がりにくいことは頭に入れておきたいですね。
ただし解答集が届いたら、間違った部分をチェックして、きちんと理解できるようにしておくことは大事です。
③スクーリングについて
愛玩動物飼養管理士の通信講座の特徴は、スクーリングがついているところです。
音声付きのスライドショーの動画を視聴する形になっています。
以前は会場へ行き講義を受講するスタイルのスクーリングだったのですが、現在はオンラインです。
しかもリアルタイムではないので、好きな時間に受講することが可能です。
ただし、スクーリングが視聴できる期間は2週間程度と決められています。
その期間を過ぎると見れなくなりますのでご注意ください。
計画的に学習スケジュールを立てることが大事です。
以下に1級、2級のスクーリングの内容をまとめましたのでご覧ください。
1級: 合計310分 |
①動物の行動と社会:35分 ②犬と猫の栄養学:80分 ③飼育動物の種類と特徴:50分 ④動物愛護・適正飼養関連法規Ⅱ:25分 ⑤動物の疾病とその予防:50分 ⑥動物の飼養管理と公衆衛生:40分 ⑦適正飼養指導論:30分 |
2級: 合計370分 |
①愛玩動物飼養管理士 20分 ②生命倫理・動物福祉:50分 ③動物の行動としつけ:70分 ④動物愛護・適正飼養関連法規Ⅰ:50分 ⑤愛玩動物学[総論・犬と猫の飼養管理]:45分 ⑥愛玩動物学[その他動物の飼養管理・栄養・高齢動物]:55分 ⑦人と動物の関係学:30分 ⑧動物生活環境学:25分 |
このように結構長い時間が設定されています。
また、視聴期間が決まっていることを考えると、期間中は何度か繰り返し見るようにしたいところ。
毎日1つずつ受講する、休日に一気に受講する等のルールを決めて取り組みたいですね。
また、自宅で受講できて気軽になった反面、「集中して受講できない」という難点もあります。
会場で講師から直接話を聞くよりも、どうしても集中力が切れてしまうでしょう。
受講する際には、集中できる環境や体調に気を付けることも意識したいですね。
スクーリングについては「愛玩動物飼養管理士のスクリーリングはオンライン・スマホOK!日程や時間は?」で詳しく解説したいと思います。
ぜひこちらの記事も参考にしてくださいね。
④ノート学習
最後にご紹介するのはノート学習です。
テスト対策と言えば、コツコツノートをまとめて勉強するという方は多いでしょう。
愛玩動物飼養管理士の勉強でも、専門用語など難しい内容が出てくるため、その都度ノートにまとめていくのがベストではあります。
しかしながら、出題範囲が非常に広いため、1つずつノートにまとめていくとかなりの時間がかかります。
それよりは、テキストに直接ポイントを書き込んだり、ポストイットを貼っておくほうが振り返りはスムーズでしょう
勉強方法まとめ
ここまで愛玩動物飼養管理士の勉強についておすすめの方法をご紹介してきました。
まとめると以下になります。
- テキストをメインに勉強する
- テキストは3回読む
- 課題報告問題は本番練習、出題傾向と実力のチェックに使う
- スクーリングは学習スケジュールを決めて計画的に
- ノート学習は余裕があれば
何から手を付けていいかわからない…という方は、このような方法を参考の1つにしてみてくださいね。
試験対策の注意点
最後に愛玩動物飼養管理士の試験対策について注意点をお伝えしたいと思います。
スクーリングと課題提出は必須
この資格取得には「スクーリングを受ける」「課題提出をする」ことが必須条件です。
これをクリアしておかないと、検定試験を受ける権利が失われてしまいますのでご注意ください。
また、スクーリングは期間が限定されていることも注意しましょう。
課題提出に関しても、解答集が送られてくるまで約1ヶ月かかります。
どちらも計画的に行うことが大事ですね。
課題報告問題メインの試験対策はキケン
前述したように、この試験は「課題報告問題をやっておけばOK」というものではありません。
コツコツテキストを熟読していないと解けない問題が多い傾向にあります。
非常に範囲が広いのでヤマをかけて勉強したくなりますが、それはキケンであることは覚えておきたいですね。
過去問はない
愛玩動物飼養管理士の試験対策として過去問を使いたい方は多いでしょう。
しかし残念ながら過去問は存在しません。
検定試験当日も、問題用紙は回収されてしまうので、過去問が出回ること可能性もありません。
協会側は、課題提出問題が模擬問題であるとしています。
これを過去問代わりとして勉強するようにしましょう。
愛玩動物飼養管理士1級2級の試験対策はテキスト勉強が重要
今回は愛玩動物飼養管理士の試験対策について解説してきました。
1級も2級も試験対策は同じです。
まずは「テキスト学習」→「課題提出」→「スクーリング」→「ノート学習」を優先順位として取り組むと良いでしょう。
学習期間の目安は6ヶ月です。
スクーリングは期間が決まっており、課題提出も解答をもらうまで時間がかかります。
テキスト学習にも時間がかかるため、学習計画を立てることが大事です。
勉強方法の向き不向きは個人差がありますが、今回の試験対策は1つの目安になると思います。
さらに詳しい学習内容を知りたい方は、公式サイトから無料の資料請求をしてみると良いでしょう。