最近は猫に特化した資格がいくつもあるため、どの資格を取るか迷ってしまいますよね。
猫健康管理士を検討しているけれど、キャットケアスペシャリストと迷っている方もいるでしょう。
どちらも猫に特化した資格であること、教材が充実しているなど似ている部分が多いですよね。
そこで今回の記事では、この2つの資格について徹底比較したいと思います。
「学習内容」「学習方法」「学習期間」「費用」「教材」「課題提出」「質問サービス」「受験内容」などを比べながら、どちらがどんな人に合った資格なのか考えます。
似たような資格だと思われがちな猫健康管理士とキャットケアスペシャリストですが、様々な角度から比較すると違いが見えてくるはずです。
2つの資格で迷っている方も、具体的な内容がわかれば、どちらが自分にとってメリットが多い資格なのかわかるでしょう。
猫健康管理士とキャットケアスペシャリストの違いは?
ペットとの向き合い方がアップデートされる中、様々な犬猫資格が注目されています。
その中でも似ている資格なのが、猫健康管理士とキャットケアスペシャリストではないでしょうか。
以下のような理由から、どちらを取るべきか悩んでいる方もいると思います。
猫に特化した資格なので似ている
ペット全般の資格や犬猫に特化した資格が多い中、この2つの資格はどちらも猫に特化した資格です。
猫健康管理士は、その資格名から猫の健康管理を極めるであることが予想できます。
一方、キャットケアスペシャリストは猫のお世話のスペシャリスト。
資格名を見ただけでは違いがわかりにくいですよね。
通信講座で学ぶ資格なので似ている
民間資格を取る場合には、専門学校に通ったり、セミナーや通信講座を受講するなど、勉強方法は様々です。
独学で取得を目指す資格もあるでしょう。
そんな中、猫健康管理士とキャットケアスペシャリストはどちらも通信講座を受講して勉強する資格です。
勉強方法が同じだと、さらに違いがわかりにくくなりますね。
このように、どちらも似ている要素が多いため、一方に決めるのが難しいですよね。
しかし実際には違う点もたくさんあるため、適当に決めてしまうと「やはりもう一方の資格にすれば良かった…」と失敗してしまうかもしれません。
次の章ではそのような失敗がないように、徹底比較したいと思います。
猫健康管理士とキャットケアスペシャリスト資格の9つの違いを解説
どちらも猫に特化していて通信講座で取得できる資格である猫健康管理士とキャットケアスペシャリスト資格。
一見すると違いがわかりにくいため迷ってしまいますよね。
しかし細かく比べてみると違いも多いことがわかります。
反対に似ている部分も多いため、しっかり見極めることが大事です。
そのためには、以下9つのポイントを比べてみると良いでしょう。
- 認定機関
- 学べる内容
- 勉強スタイル
- 勉強期間目安
- 費用
- 教材内容
- 課題提出
- 質問サービス
- 試験内容
これらのポイントを以下にまとめましたのでご覧ください。
資格名 | 猫健康管理士 | キャットケアスペシャリスト |
認定機関 | 全日本動物専門教育協会 | 日本ペット技能検定協会 |
学べる内容 | ・猫の基礎生態学 猫の行動学、遺伝学 ・グルーミングの必要性と手順 ・猫のワクチンと伝染病 ・猫の飼養管理など |
・猫に関する基礎知識 ・猫の看護学 ・猫の介護学など |
勉強スタイル | 通信講座:全日本動物専門教育協会 | 通信講座:ヒューマンアカデミー |
勉強期間目安 | 4ヶ月(最長12ヶ月) | 4ヶ月(最長12ヶ月) |
受講料(税込) | 60,000円 ※キャンペーン価格あり |
90,200円~ |
教材内容 | テキスト1冊、副教材、問題集、お手入れセット | テキスト2冊、DVD、副教材 |
課題提出 | なし | あり:2回 |
質問サービス | なし ※問い合わせフォームから連絡は可能 |
あり:何度でもOK |
受験方法 | 自宅受験(課題提出) | 自宅受験(課題提出) |
受験料(税込) | なし | ライセンス交付料:14,000円 |
合格基準 | 正解率70%以上 | 非公開 |
試験の難易度 | あまり高くない ※合格率9割以上 |
あまり高くない |
試験日程 | 随時 | 随時 |
こうやって比べてみると違いが見えてきますね。
それでは1項目ずつ比べていきたいと思います。
①認定機関
民間資格を取る場合には、どんな団体が実施しているのか確認することが大事です。
特に最近は様々なペット資格があるため、信用性の低い資格がある場合も見られます。
実績や知名度の高い団体が実施している資格であれば、そのような資格を選んでしまうことがないでしょう。
猫健康管理士
猫健康管理士の認定機関は、全日本動物専門教育協会です。
2002年に設立された団体で、各種講座やセミナーを実施しています。
猫に関する講座だけでも15講座を実施。
猫資格に実績のある団体であることがわかります。
また、震災の時には救済支援センターを設立するなど社会貢献にも力を入れている団体です。
キャットケアスペシャリスト
キャットケアスペシャリストの認定期間は、日本ペット技能検定協会です。
1996年に発足されたペット技能の検定団体となっています。
独立開業したり教育現場で活躍中の認定資格が多く、実績のある団体であることがうかがえます。
このように、どちらの資格の認定機関も、実績のある団体と言えるため大差はないでしょう。
「信頼できる団体の資格を取りたい」「信頼できる資格を取りたい」という方に安心できる資格です。
②学べる内容
一口に猫資格と言っても学べる内容は異なります。
自分が「学びたい」「身に着けたい」と思える資格を選ぶことが大事です。
どちらも初心者向けで、かつ専門的な分野まで学べる猫資格ではあります。
しかしより詳しく見てみると違いが見えてくるでしょう。
猫健康管理士
猫健康管理士は正しい知識を持ち、猫の健康維持・管理できることを認める資格です。
学ぶ内容は以下のように多岐に渡ります。
- 猫図鑑
- 猫の基礎生態学
- 猫の行動学
- 猫の遺伝学
- グルーミングの必要性と手順
- 猫のワクチンと伝染病
- 猫の飼養管理
これは学ぶ内容の一部であり、実際にはさらに多くの内容を学びます。
猫の健康管理について、様々な角度から学ぶ資格と言えますね。
さらにポイントはグルーミングについて深く学ぶことです。
猫の健康維持のためには日々のグルーミングが重要として、正しい知識を学んでいきます。
- グルーミングの必要性
- グルーミングの手順
- グルーミングの注意点
- グルーミングの手順
このようにグルーミングについてガッチリ学ぶことができるのが猫健康管理士の特徴です。
キャットケアスペシャリスト
キャットケアスペシャリストは猫に関する基礎知識、猫の看護学や介護学など専門的な分野まで学ぶ資格です。
- 猫の品種や飼育方法
- 猫の看護学
- 猫の介護学
- 猫の繁殖
- 猫の出産
- 猫の歴史など
出産、繁殖などの分野もきちんと学ぶので、猫専門のブリーダーを目指す方にも役立つ資格と言えます。
この資格講座は東京猫医療センターの服部幸先生が監修しています。
現役の獣医師が監修している資格ということで、初心者向けでありながら専門性の高さを感じますね。
このように、どちららも猫に特化した資格ではありますが、学ぶ内容は若干異なります。
猫の基礎知識やグルーミングを正しく学び、愛猫の健康管理に役立てたい方は、猫健康管理士が向いているでしょう。
愛猫のお世話はもちろん、猫関連の仕事にも活かしたい方は、より専門的な内容が学べるキャットケアスペシャリストが向いているかもしれませんね。
しかしどちらも充実した猫知識が学べることは確かです。
より詳しく見極めたい方は、両方の資格の資料請求をして見比べてみることをおすすめします。
③勉強スタイル
様々な猫資格がありますが、どれも国家資格ではなく民間資格です。
そのため、勉強方法はさまざま。
セミナーを受講してその後に認定試験を受けるスタイルや、市販本を購入し独学するスタイルもあります。
一方、猫健康管理士とキャットケアスペシャリストはどちらも通信講座を受講して勉強するスタイルです。
猫資格の取得を目指す場合は、「通信講座で勉強する」→「認定試験を受ける」の流れが一般的です。
愛猫飼育スペシャリスト、キャットケアスペシャリストの場合も通信講座を受講して勉強する学習スタイルになります。
それぞれの通信講座を見てみましょう。
猫健康管理士
猫健康管理士は、認定団体でもある全日本動物専門教育協会が実施している通信講座を受講して勉強するスタイルです。
前述したように、猫関連の講座だけでも15講座以上実施している団体なので、信頼度が高いでしょう。
キャットケアスペシャリスト
キャットケアスペシャリストの認定講座は、教育サービス大手の「ヒューマンアカデミー」の通信講座です。
知名度、人気ともに高い講座なので、こちらも信頼度に問題はありませんね。
このように、猫健康管理士もキャットケアスペシャリストも、通信講座を受講して勉強するスタイルです。
どちらも信頼度の高い講座なので安心です。
きちんとした通信講座で猫資格を取りたい方に向いている資格と言えますね。
ただし、通信講座の内容は異なる点、逆に同じ点がありますので、次の章でさらに深堀りしていきたいと思います。
自分が受講しやすい講座がどちらなのかチェックしてみてくださいね。
④学習期間目安
仕事や子育て中で忙しい方の場合、学習期間は重要ですよね。
2~3ヶ月程度で終了する短期集中型の通信講座もあれば、半年~1年の長期にわたる通信講座もあるので注意が必要です。
猫健康管理士とキャットケアスペシャリストの学習期間は上表にあるように、どちらも4ヶ月が目安となっています。
他の猫資格と比べても標準的なカリキュラムと言えるでしょう。
さらにどちらも最大1年まで受講可能となっているのが特徴です。
4ヶ月以内に勉強が終わらなくても、ゆっくり時間をかけて勉強することができるので安心ですね。
「短期間で資格を取得したい」「時間をかけてゆっくり資格を取りたい」というどちらのニーズにも対応している資格となっています。
⑤費用
資格を取る時には、やはり費用面は気になりますよね。
どんなに役立つ資格でも、費用が高すぎると躊躇してしまうでしょう。
特に猫資格は就職よりも、愛猫に活かすことを目的として取得するケースが多いため、あまり費用はかけたくない方が多いと思います。
猫資格の通信講座の費用は、3万円~15万以上までピンキリです。
一般的には10万円前後が相場だと言われています。
猫健康管理士とキャットケアスペシャリストの金額はどうなのでしょうか。
資格名 | 猫健康管理士 | キャットケアスペシャリスト |
通信講座 | 全日本動物専門教育協会 | ヒューマンアカデミー |
受講料(税込) | 60,000円 ※キャンペーン価格あり |
90,200円~ |
教材費 | なし | なし |
受験料 | なし | なし |
その他の費用 | なし | ライセンス交付料:14,000円 |
猫資格を取るためには「受講料」「教材費」「受験料」「その他の費用」など様々な費用がかかります。
どちらの資格も教材費と受験料はかかりません。
受講料に含まれている形になっています。
ただしキャットケアスペシャリストは、合格した際にライセンス交付料がかかるのでご注意ください。
気になる通信講座の受講料ですが、キャットケアスペシャリストのほうが高めの設定になっていますね。
この資格講座には、「愛猫健康講座付き」などさらに高額のコースもあります。
キャットケアスペシャリストは猫健康管理士資格よりもやや専門性が高いです。
後述するように、課題提出や質問サービスなどのサポート体制も多いので、そのぶんのコストが上乗せされているのでしょう。
一方猫健康管理士はキャットケアスペシャリストより受講料が低めです。
またこの講座は頻繁に受講料半額キャンペーンなども行われているため、さらに安くなる場合も少なくありません。
「できるだけ費用をおさえたい」方は猫健康管理士が向いていますね。
⑥教材内容
通信講座で勉強する際に重要なのは教材の内容ですよね。
学校に通うわけではなく一人で自宅学習することになるため、教材の存在はとても大きいです。
わかりやすい教材であること、充実した学びができる教材であることが求められます。
猫健康管理士とキャットケアスペシャリストの教材はどちらもわかりやすくまとめてあり、専門性の高い内容もきちんと含まれています。
充実した学びができる教材と言えるでしょう。
しかしそれぞれ特徴が違いますのでお伝えしたいと思います。
猫健康管理士
教材は以下の内容です。
- メインテキスト「猫健康管理士テキスト」
- 副教材「健康管理のためのフードの知識 実践編」
- 問題集「理解を深めるフォローアップ問題集」
- お手入れセット(爪切りハンドル、両目グシ、ピンブラシ)
メインテキストは専門学校でも使われている専門的なテキストです。
専門知識を幅広く学ぶことができるでしょう。
専門学校と同レベルの教材で勉強したい方におすすめの資格ですね。
また要点だけ凝縮された内容なので、専門的な部分が多くてもあまり負担なく勉強できるでしょう。
さらに特徴は副教材の「お手入れセット」です。
この資格は猫の健康維持のために正しくグルーミングをすることを学びます。
そのための教材が揃っているため、実践しながら学ぶことができるでしょう。
その他、実践編の副教材と問題集も揃っているので、スムーズに勉強できる内容となっています。
キャットケアスペシャリスト
キャットケアスペシャリストの教材はこちらです。
- テキスト2冊
- DVD教材(全5巻)
- 副教材
テキストは全部で600ページもあるボリューム満点の内容です。
さらに魅力はDVD教材があることでしょう。
猫の毎日のケア方法、グリーミング、看護方法などの貴重な映像が収録されているのでとても勉強になります。
また副教材は、この講座を監修している東京猫医療センターの服部幸先生が書き下ろしたものなので読み応えのある内容です。
問題集はありませんが、課題を解いて提出し、添削指導を受ける形になっています。
このように、どちらも充実した内容になっています。
初心者向けの内容から専門的な内容まで幅広く学べるテキストと、実践的な副教材が含まれています。
ただし、よりボリュームがある内容はキャットケアスペシャリストでしょう。
厚いテキスト2冊に加えて、DVDが5巻も付いています。
ガッチリ時間をかけて学びたい方に向いていますね。
一方、猫健康管理士のテキストは要点がまとまっている効率的な内容です。
専門的なことを学びたいけれど、要点だけおさえたい方はこちらが向いています。
またグルーミングを実践しながら学びたい方も、猫健康管理士の教材がおすすめです。
⑦課題提出
通信講座を受講する際には、添削指導があるケースが多いです。
1レッスン終わるごとに課題に取り組み提出し、添削指導を受ける流れになります。
猫健康管理士は添削課題がありません。
最後に認定試験の解答用紙を提出するだけです。
忙しくて課題に取り組む時間が取れない、添削指導のやりとりが面倒という方は、猫健康管理士の資格が向いていますね。
一方、キャットケアスペシャリストは2回の課題提出があります。
実力を客観的にチェックしてもらえるので、苦手分野があっても克服しやすいでしょう。
課題提出があったほうがやる気が出る方、サポートしてもらいながら勉強に取り組みたい方は、キャットケアスペシャリストが良いですね。
⑧質問サービス
通信講座では、テキスト学習をしていてわからないことがあれば、メール等で質問できるサービスがあります。
専門学校の先生に聞くようなものではありませんが、質問できる相手がいることで安心して勉強を進められるでしょう。
キャットケアスペシャリストのヒューマンアカデミー通信講座では何度でもOKの質問サービスがあります。
わからないことがあっても、その都度メールで質問できるので非常にスムーズですね。
一方猫健康管理士の通信講座では質問サービスはありません。
ただし、どうしてもわからない部分があれば、通常のお問い合わせフォームから質問することは可能です。
メールで頻繁に質問しながら勉強を進めたい方、テキストを理解できるか不安な方はキャットケアスペシャリストが良いですね。
質問しなくても進められる自信がある方は、猫健康管理士でも問題ないでしょう。
⑨試験内容
最後に比較するのは検定試験の内容についてです。
資格を取るためには、当然検定試験に合格しなければなりません。
試験方法や合格率などを比較して、合格しやすい資格はどちらなのか考えましょう。
以下に各資格の内容をまとめましたのでご覧ください。
資格名 | 猫健康管理士 | キャットケアスペシャリスト |
認定機関 | 全日本動物専門教育協会 | 日本ペット技能検定協会 |
受験方法 | 自宅受験(課題提出) | 自宅受験(課題提出) |
受験料(税込) | なし | なし ※ライセンス交付料:14,000円 |
合格基準 | 正解率70%以上 | 非公開 |
試験の難易度 | あまり高くない ※合格率9割以上 |
あまり高くない |
試験日程 | 随時 | 随時 |
どちらの資格も、通信講座で4ヶ月を目安に学習した後、自宅で検定試験を受ける流れになります。
解答用紙に記入し、それを提出。
試験というよりも課題提出という感じなので、リラックスして取り組めるでしょう。
どちらも会場試験ではないので、特に日程の制限もありません。
自分の好きなタイミングで受験してOKです。
ただし難易度については違いがあります。
猫健康管理士は公式サイトで「9割以上の方が合格している」としています。
合格ラインも70%と低めなので、真面目に勉強していれば合格できる試験と言えるでしょう。
一方キャットケアスペシャリストは合格ラインも合格率も公表していません。
それほど難易度が高いわけではありませんが、専門的な知識が問われる問題も多いため注意が必要です。
猫健康管理士よりは難易度が高いと言えるでしょう。
それぞれの資格の難易度については、こちらの記事「猫健康管理士とは?合格率や難易度を解説」「キャットスペシャリスト資格の難易度は?」で詳しく解説しています。
ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。
「自宅受験がしたい」という方にはどちらの資格も対応しています。
しかし、より難易度が低い資格を狙いたい方は、猫健康管理士資格のほうが向いているでしょう。
こちらの記事「猫健康管理士の口コミ評判は?」では、実際に受験した方のコメントをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
猫健康管理士とキャットケアスペシャリストは意外と違いが多い
今回は猫に特化した2つの資格、猫健康管理士とキャットケアスペシャリストを比較解説してきました。
似ている資格と思われがちですが、よく調べてみると意外と違いが多いことがおわかりいただけたと思います。
せっかく猫資格に挑戦するなら、自分に合った資格を選びたいですよね。
今回ご紹介した違いを考慮していただくと、あなたにとってメリットが多い資格がどちらなのか判断しやすくなると思います。
それぞれの公式サイトから資料請求してみるのも良いでしょう。